たかゆう日記

本が好きです。読んだ本を中心に、映画・マンガ・テレビなどについても言及できればと思います。

『モチベーション革命』で若い世代による新たな価値提供の方法を学ぶ

モチベーションって、上の世代と下の世代ではまったく違うのでは?

このことから本書は出発しています。上の世代はないものを埋めていくことでモチベーションを高めた。

一方で、若い世代は生まれたときから「ないものがない」状態。だから何かが欲しい!と乾いた状態になれないと指摘します。「乾けない世代」であると。

著者の尾原和啓さんは『ITビジネスの原理』『ザ・プラットフォーム』といった本を生み出し、マッキンゼー、リクルート、Google、楽天などを経ていまはバリ島在住。

仕事がなくなっていく時代の中で、本書で伝えたいことは3つ。

  • 上の世代から理解されないなか、自らをダメと思ってしまっている「呪い」をどうやってといていくのか?
  • 自らのうちにある「本当に大事なもの」をどうやって育んでいくのか?
  • 上の世代とコラボレーションしていくため、変化の時代に対応していくためにいかにチームを作っていくか

具体的に見ていきましょう。

ざっくり3行でまとめると…

  1. 上の世代と下の世代ではモチベーションが違う
  2. 乾けない若い世代は「新しい価値」を生み出せる
  3. 「新しい価値」は好きなことから生まれる

人の幸せは5種類ある

若い世代の分析について、まずはアメリカ人心理学者で「ポジティブ心理学」の第一人者でもあるマーティン・セリグマンの論を引用しています。

ゼリグマンは、人の幸せは5種類あるとしています。

  1. 「達成」
  2. 「快楽」
  3. 「良好な人間関係」
  4. 「意味合い」
  5. 「没頭」

著者は、上の世代は1、2を重視していると分析します。確かに大きな目標があって、そこに向かってガムシャラに達成を目指していくのは、上の世代の働き方なのでしょう。そして快楽を得ることで幸せを感じていきます。

一方、下の世代は、3、4、5に意味を置くと分析しています。満たされて育ったので、「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」に価値を置いている。

そして、この世代だからこそ「新しい価値」が作れると、著者は力強く主張します。

「新しい価値」を作るとは?

今の時代は、潜在的な欲求を探し当てて、体験をプロデュースすることに、ビジネスの焦点が当てられているんですね。だからこそ、新しい価値提供が求められているわけです。

ユーザーの潜在的な欲求や、購買意欲のツボである「インサイト(新しい視点)」をすくい上げる時代です。

では、新しい価値はどのように生まれるのでしょうか?

世の中の人にとって「新しい意味」をもたらすものは、人との違いや、ズレから生じる「好き」や「歪み」です。

自分だけの「好き」や「歪み」から生まれやすいということ。

さらに「自分だけの世界の見方」を発信すると、それが他の人にとって「新しい世界の見方」になったり、既存のモノに新しい意味を与えたりすることにつながるとしています。

# 仕事の原点は他人からの感謝

本書で好きだなと思ったのは、仕事の原点がブレていないこと。

著者はロボットに代替されない仕事について、

他人から感謝されて、お金をもらえること

としています。

誰かに価値を与えて、その対価としてお金を受け取る。これってどんな世の中がきても変わらないこと。

ネットが発達して信頼が可視化されていくことで、よりマネタイズがしやすくなるのかなと。

そして仕事でハッピーなのは、以下の状態だとしています。

自分にとっては好きで楽にできることと、相手にはできないこととが嚙み合うこと

たしかにこれでお金もらえて感謝されるならハッピーですよね。

そして任天堂の故・岩田聡元社長の言葉が引用されます。

〝労力の割に周りが認めてくれること〟が、きっとあなたに向いていること。それが〝自分の強み〟を見つける分かりやすい方法だ

名言すぎる。

「好き」を「生きがい」に変える方法

最後に、本書では「好き」を人生の柱である「生きがい」に変えるまでの方法を説明します。

SNSで拡散された出典元不明の図版を紹介しています。

f:id:lee578:20180207020325j:plain

Ikigai(生きがい)とは、以下の4つが交わるところに生み出されるもの。

  • 「That which you love(あなたが大好きなこと)」
  • 「That which the world needs(世界が必要としていること)」
  • 「That which you can be paid for(あなたが稼げること)」
  • 「That which you are good at(あなたが得意なこと)」

これらが交われば、「好き」が「生きがい」になり得るわけです。

おすすめ度7☆☆☆☆☆☆☆★★★

世代論って偏見を生み出しやすいのですが、人の幸せとは何か?から説明していて、納得感がありました。

つまりは各世代やそれぞれの人が、どんな幸せを人生に求めるか、ということです。

ただし、好きをガッツリ仕事にできるのは一握りの人なので、本書を参考にそれぞれのやり方を模索するのがいいのかなと。

いまの時代の働き方については参考になることが盛り込まれている一冊でした。